技術担当:服部
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RFEM21400/LPR2430ERAは無線ネットワークを簡単に開発できる無線モジュールです。かと言って最初からPC基板を起こしてしまうと失敗する事が考えられますので、先ずはユニバーサル基板で実験をして於いて、それからPC基板を起こす方法をお勧め致します。
無線ネットワークには幾つかの種類がありますが、ここでは星型ネットワークを基本としたハードウエアに付いてご紹介致します。星型ネットワークとは親機を中心に複数の子機が配置され、親機がコンピュータからの命令を子機に伝え、子機がその命令に従って実行した結果を親機に、親機はコンピュータに返信する方法です。
親機は文字通り、無線ネットワークの親(要)になります。親機の特徴はハードウエア的には制御ソフトウエアを搭載するコンピュータとUSB通信回路で接続されています。このUSB通信回路を経由して命令の送出や返信の受領が行われます。つまり、コンピュータ側にはUSB用素子を用います。USB素子の入出力はRFEM2400/LPR2430ERAのUARTに接続され、USB素子から/への情報はUARTを経由して交換されます。
USB素子とコンピュータ間の通信はUSB素子メーカが用意しているUSBドライバーをコンピュータにインストールして使用します。初期設定は標準的な9600bps,Stop Bit 1, Parity 無しです。
USB素子は複数の種類が市販されており、好みに合わせて使用することが可能です。中でも既に小基板にDIP化実装され、ヘッダーピンで接続できるものが市販されていますので、実験用には最適です。親機の回路は単純で、短時間に仕上げることが可能です。また、親機が完成するとRFEM2400/LPR2430ERAのレジスタ等を覗くことができるようになりますので、先ずは親機の作成をお勧め致します。 親機ハードウエア開発の詳細を見る
子機は無線ネットワークではハードウエア的に高い設計能力が求められます。特に電源周りはユーザの注目を集めます。また、センサーはアナログ出力であり、RFEM2400/LPR2430ERAの様なディジタルトランシーバーでデータを送る為にはアナログ信号をディジタル信号に変換する必要があります。この変換にはADコンバータを用いますが、測定を希望するレンジのデータを加工してADコンバータが受け取れる(電圧)範囲にする必要があります。
無線ネットワークで用いられるセンサーは5V電源使用のものが多く、マイコンで用いられる3.3V系と整合を取る必要があります。言い方を変えると5V系の信号を直接3.3V系の回路に入力すると3.3V系の回路が破壊される可能性があるので、電圧変換や保護回路が必要になると言う事です。これらの条件を加味して子機のハードウエアの設計を致します。
子機への電源供給はユーザの興味を引きます。子機を同じ状態で長時間定常的に使う場合の電源として考えられるのはACアダプターです。しかし、「無線なのに何故(電源)線が必要なのだ」と言われかねません。そこで、電源回路への入力電圧を可変にし、電池でもACアダプターでも使えるようにする方法をご紹介致します。
電圧変換回路は市販品として販売されています。特に5V系と3.3V系の変換素子は複数あり、その使い方もフロー制御が必要なく簡単に使うことができます。しかし、これらの変換素子を用いると作成面でのコストと実装面積を増やす結果となります。また、多くの電圧変換素子は負の電圧に対応していないものが多く、センサー出力のように負の電圧がでる回路には使えません。従って、ここでは電圧変換素子を用いないで変換回路を構成する方法をご紹介していきます。
マイコン周りに入出力端子で入力電圧制限が課せられる周辺機器のひとつがADコンバータです。マイコン付属のADコンバータの多くが、その入力制限としてー0.5V~+3.7Vがデータシートで規定せれています。この数値は絶対値でこの数値を逸脱するとADコンバータが破壊される可能性が出てきます。そこでADコンバータの保護回路が必要となるわけですが、ここでは電圧変換回路と保護回路を連携させた回路をご紹介致します。
センサー回路は子機の回路中一番大きな部分を占めます。搭載するセンサー回路が何であるかが、その子機の用途を決めると言っても過言ではありません。ここは市販されているセンサーを用いて、それを制御する回路についてご紹介していきます。
温度を測定するセンサーには大別して半導体温度センサー、サーミスタ、熱電対が一般的です。各センサーの特徴は次の通りです。
①半導体温度センサー:小型軽量で直線性が高い、反面測定範囲が狭い
②サーミスタ:小型軽量で安価、反面出力が非直線で温度割り出しに表が必要
③k型熱電対:測定温度範囲が広く、種類が豊富、反面温度精度が低い、大きくて重い
この中でここではk型熱電対用の回路についてご紹介致します。
湿度センサーは出力が交流波形のセンサーの典型です。交流型のセンサーの場合、その出力に2通りの方法が考えられます。
①周波数が一定で振幅が変化するもの(電流センサーに多い)
②振幅が一定で周波数が変化する
上記①の方式の場合は信号を整流し、積分した値をADコンバータで数値化する事ができます。上記②の場合は信号を整流し、整流した信号を周波数カウンターなどでパルスカウントし、その値を数値として読み込む方法が取られます。または整流した信号を周波数電圧変換機を用いて一旦電圧に直して、その後更にADコンバータで数値として取り込む方法が取られます。
RFEM2400/LPR2430ERAのADコンバータを使用してデータを数値化するには湿度の値を電圧に変換する必要です。
尚、近年シリアル回線(例:SPI又はI2C)を装備している温湿度センサーが販売されていますが、これらを使う場合は小型マイコンをセンサーと無線モジュールとの間に挿入して、センサー値を文字列に変換して、文字列をRFEM2400/LPR2430ERAのUARTに流す方法が取られます。UARTに文字列が送信されるとRFEM2400/LPR2430ERAは割込み送信に入りますので送信に係わる制御は不要ですが、測定命令もUART経由になるため挿入した小型マイコンがUARTからの受信メッセージを常に監視している必要があります。
ここでは湿度の値が電圧変化の場合に付いて、ADコンバータ迄の取り込み回路に付いて説明します。
圧力センサーはダイヤフラムの形状変化を抵抗値に変換して出力するものが多くあります。また、圧力は温度校正を行う必要があるため、温度測定が同時に必要になります。
圧力センサーはメーカに拠ってセンサー単体で販売するところとアンプ込みでないと販売しないところの2通りに分かれます。後者の場合、圧力値を保証する為にアンプ内でセンサー自体の校正と温度の校正が必要だとするのが理由になっています。
高精度の圧力が不要で安価に作成したい場合はセンサー単体で購入し、簡単な制御回路と校正はコンピュータに取り込んだ後に行う方法についてご紹介致します。制御回路は抵抗ブリッジ回路にオペアンプを使った差動増幅回路と簡単なものです。
電流センサーとしてはクランプ式のものが多数市販されています。クランプ式のものは消費電流を間接的に測れる上に、交流電源を直接扱うのでは無いため電気安全法の観点からも有利です。
しかし、間接的に電流を測れる電流センサーの多くは2本ある電源線の内1本を計るタイプのものが多く、電流センサーを電源線に如何に取り付けるかが問題になります。(2本クランプするとお互いの信号が打ち消しあって電流を測定できない)
ここでは間接測定式電流センサー以降の回路に付いて紹介致します。