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(平成30年3月28日時点)

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センサー別ソフトウエア

 センサーのアキジション特性の違いに基づくソフトウエア作成方法をご紹介致します。

 ここでは一般的に使われるセンサーの値をADコンバータを用いて数値化する方法でデータ収集を行います。ソフトウエアの作り方に入る前にハードウエアの必要条件に付いて補足します。

ハードウエアの構成の確認

 ソフトウエアはハードウエアの構成に依存します。その意味でハードウエアの構成を確認してからソフトウエアの開発をお勧め致します。

ハードウエア構成の確認

 ハードウエアはセンサー用ハードウエアでもご紹介した様のオペアンプを用いてセンサーの出力電圧をADコンバータの入力範囲(0~3V)に成形する必要があります。例えば、熱電対の場合では氷点比較機(例:AnalogDevices社AD579)では出力が10mV/度Cででます。氷点下の温度はマイナスの値で出力されます。しかし、ADコンバータはマイナスの値を直接扱えませんので、回路には電圧オフセットを入れてマイナスの電位がプラスの電位なる様にします。つまり下駄を履かせる訳です。また、k型熱電対は±600度程度は測れることになっていますが、これを氷点比較機の電位にするとー6V~+6Vに当たり、レンジで12Vになります。この値を直接ADコンバータの端子に入力すると電圧オーバーでADコンバータが壊れて仕舞います。そこで±600度の全レンジを計ろうとする場合は先ずオフセット電圧-6Vをオペアンプの+端子に印加して、0~12V出力とします。この値を0~12Vにするにはオペアンプのゲインを1/4にしてやれば良い訳です。

ソフトウエアはオフセット値とゲイン値を数値として持っていて、送られて来た数値化されたデータを元の温度に戻す時にオフセット値とゲイン値を使います。数式で言うと

 測定温度(A)=送られて来たAD値(D)/ゲイン値(G)ーオフセット値(O)

になります。但し、電子部品は若干の誤差を持つ為、アナログ値(ここでは氷点比較機の出力電圧)がそのまま再現される事にはなりません。しかし、高い精度の電子部品を使用するとハードウエアの製造コストが高くなると言う問題点が発生するので、校正はソフトウエア上で行います。校正方法は2通りあり、ひとつはオフセット値(O)とゲイン値(G)自体に実際に使われている温度計に併せて校正する方法と別の1次関数を用いて校正する方法があります。

ADコンバータの分解能と計算数値の精度

 ADコンバータの分解能も測定精度に影響を与える一因となります。本無線モジュールのADコンバータの分解能は11ビット(2048階調)です。簡単な例で説明すると熱電対で0~300度Cまで測ろうとします。氷点比較機の電圧出力は0~3Vになります。この電圧範囲であれば、直接ADコンバータ端子へ入力できますのでオフセット値は0、ゲイン値は1になります。この場合の温度分解能は0.146度(300/2048)になります。分解能以下の制度で測定値を復元することはできません。測定精度を上げる為には分解能の高いADコンバータを使う事も可能ですが、同時にセンサーの精度も考慮に入れないと実際の測定精度を上げることには繋がりません。

熱電対様のソフトウエア

 ここでは熱電対に特有な内容に付いてご紹介致します。

 

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